大城小学校の運動場には、「益影の井」があります。
昔からこの地域には、三つの名泉がありました。一つは、高良山にある「御手洗の井」、二つ目は「朝妻の井」、そして三つ目が大城小学校にあるこの「益影の井」です。このように三つの井戸があったことから、三井郡の名前がつけられたのです。
大城小学校にあるこの「益影の井」には、次のような言い伝えがあります。
今から1500年ほど昔、神功皇后が朝鮮半島に遠征されたとき、大城の蚊田の宮で王子を出産されました。これが後の応神天皇です。
このとき、産湯として献上されたのが、「益影の井」の名水でした。
この時以来、「益影の井」の水で産湯を使うと、その子は「美しく、賢く、長生きをする」と言い伝えられ、この井を大切に守ってきました。
「益影」は、今も大城小学校の校歌に歌われ、地域の人々は「益影の井」を大切に思っています。
「益影」は、心の誇りを表している井戸です。